2011年9月15日木曜日

無謀?

台風12号の影響か、断続的に大粒の雨が降る日曜日の夜。
どうせこの雨、なにも出来ないなら道志村へ行って雨でもながめつつボーっと過ごすかと夜9時半に道志村に向け出発。雨のドライブもなかなか良いもんだとアクセルを踏む。順調に進み、神奈川県と山梨県の県境、道志みちの両国橋に差し掛かり山梨県道志村に入ったところでゲートがあり、通行止め。事情を話してみようと車を降りるとお兄さんひとりずぶぬれ。
側に3台の車両があったから交代で立っているらしい。
なんだか人の良さそうなお兄さんだったから「道志村の家に帰りたい」と、思わず嘘がでた。
お兄さん、困惑気味に「この先がけ崩れもあったという情報もあり、もし途中ダメだったら引き返して下さいね」と言いながらしぶしぶゲートを開けてくれた。
その後の快調な事、前にも後ろにも1台の車も無くもちろんの事、人っ子一人いない。
なんだ、大丈夫じゃぁ無いかと進むうち村の真ん中に位置する道志村役場前も通過。
このぶんだと後17、8分で着けると思っているとまたまた通行止め。
そこは川の流れが道路の下部分を浸食してアスファルトが陥没したとの事、家に帰るのだけどと言うと、どこと聞かれたので住所を言う。しかしそこに立っていた人は村の人ではないらしく、そこは道の駅より先か?と言われ「少し先」と答えると進行方向右の細い道を指差し、そこを入って行くと幼稚園の側から出られるからと言われた。いまの立場はわたし、あくまで村の人なので幼稚園は知らないとは言えず、左かな、真っ直ぐかなと車を進める。
細い道には山側からの水を止めるため土嚢が多く積まれている。やっとのこと国道に出られたのだが先ほどからパトカーが後ろに付いているのに気づく。
また途中に通行止めの標識、しかし無人だったので通過。バックミラーにパトカーがまだ見える。
道の駅も過ぎ、もう大丈夫と車を進めるが残り70メートルのところに通行止めの標識。
立っていた人に指を指し、あそこを入ったところに帰るのだがと言っているところにパトカーが後ろに付く。    
警官曰く、先ほどの陥没現場で道の駅の先と言っていたというのに道の駅を過ぎてもどんどん行くものだから付いて来たとの事。
警官にもすぐ先を右に入ったところと説明。しかしこの地域、避難勧告がでているところもあり、危ないと感じたら避難してくださいねと、避難場所を教えてくれる。
ゲートを過ぎ、右手に入るところでバックミラーを見るとパトカーの灯りが見える。
確認しているのだなぁ、駐在さんありがとう。
さて家の前に到着、あれっ、目の前に大木。降りて確認すると前から立ち枯れていた杉の木。
とりあえず車を入れるため力を入れると動く、枯れているため軽くなっている様子。
車を止め、家の中でふたり顔を見合わせると安堵とともに不安も覚える。
外は通行止めのため車の音は聞こえず、普段はちいさな川の音がごうごうと響いてくる。
なにかあったら避難、を合い言葉に就寝。外は雨の音、川の音の自然音だけで普段より多めの睡眠となった。
翌日、村の人に会うと「台風で帰れなかったの」「よく来れたね」と口々に言われる。
避難勧告が出ている村に来るつもりは無かったのだけど無謀でしたね。
でも避難したひとが必ず言う事に「あのカレーは旨かった」がありました。
食べてみたかったなぁ。

道志山小屋の手前の通行止め…数百メートル先に行ったところでの崖崩れでした。
様子を見に来たダンプカーが埋まったそうです。しかし道志村ではひとりの犠牲者も居なかった由、良かった。





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