2011年6月17日金曜日

海沼武史×中村明博 展

海沼武史という写真家は以前ご紹介した事があります。二人展という形ですがもうひとり、中村明博という人物は額装ディレクターなのです。
写真家の表現を包み込む額は中村によりセレクトされ、美しく、それでいて出しゃばらずにひとつの表現にまで至っています。

私たち舞台美術家のセットを包む空間はプロセニアムアーチという額縁に収まっていますがほとんどの意見としては観客にとってその額縁は意識されないほうが良いと思っています。観客は視野の内にプロセニアムアーチから中を納めようとしているのでしょう。

この二人の作品ですが額縁という宇宙の中にまたひとつ広がりのある空間がみえます。
作品のあるものは額の真ん中には収まっていません。
中村の表現する宇宙は写真家海沼武史の静謐な感性の凸レンズの役割も果たしているのでしょう。
写真展は裏高尾町の自家焙煎コーヒー店ふじだなで今月いっぱい開催しています。
高尾駅北口から小仏行きバスで裏高尾下車1分。

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